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PET検査とは

PET/CT装置
 PET検査とは「ポジトロン断層撮影法」のことで、X線CTのような装置で、全身や脳、心臓などの働きを断層画像としてとらえ、病気の原因や病状を診断する検査法です。体の中での薬剤の分布(広がり)を、体の外から「PET装置」で撮影します。CTを同時に施行し、診断能をさらに向上させます。
 当院で使用する放射性医薬品は日本アイソトープ協会が定めるガイドラインに準拠して院内製剤として製造され、成分について検定をくりかえし行い、院内倫理委員会で審議され承認を受けた薬剤です。

FDG-PET/CT検査の概要

 FDG-PET/CT検査では、18F-FDG(以下FDG)という、ごくわずかな放射性同位元素を含んだブドウ糖に似た薬剤を静脈に注射します。その後、約1時間待機し、全身の臓器・組織に集まる様子を撮影して、悪性腫瘍や炎症の有無・範囲などを調べます。がん細胞や炎症細胞は正常組織に比べて多くのブドウ糖を細胞内に取り込んで消費します。この性質を利用して、ブドウ糖が多く集まる場所をつきとめ、発育の速い「がん」を発見します。(FDGは正常な脳にもよく集まりますので、てんかんや認知症の診断に役立つ場合があります。)
 待機時間中に体を動かすとFDGが筋肉に集まり、診断が難しくなることがありますので、待ち時間は安静にしてお待ちいただきます。検査に要する時間は全体で3時間程度です。その間、ほとんど苦痛を伴うことはありません。ただし撮影中(撮影時間は20~30分程度です)は仰向けのまま動かずにじっとしていただく必要があります。
 PET検査はすぐれた検査法ですが、完璧というわけではありません。がんの発生部位や種類によっては、他の検査のほうが有用な場合もあります。甲状腺腫や大腸ポリープなどの良性疾患にもFDGの集積が認められる場合もあります。悪性度の低いがんや一部のみががん化しているなど、がん細胞の占める割合の少ない腫瘍は検出されない可能性があります。また、数ミリ以下の小さな腫瘍は装置の解像度の限界を超えるため発見が困難です。臓器の生理的な機能によっては正常でも薬が集まる場合があります(消化管、尿路系、脳など)。
 
FDG1
FDG2

メチオニン-PET/CT検査の概要

メチオニン-PET/CT検査の意義と現状

 腫瘍性疾患に対するFDG(ブドウ糖に似た薬剤)PETの有効性は広く知られておりますが、すべてのがんに有効というわけではなく、FDGで検出されにくいがんもあります。そのため、FDGの欠点を補う診断薬が必要とされています。そのなかで、11C-メチオニン(以下、メチオニン)は最も期待されている薬剤です。しかしメチオニンPETは保険未適用であり、合成装置なども薬事未承認という現状です。 当院で使用するメチオニンは日本アイソトープ協会が定めるガイドラインに準拠して院内製剤として製造され、成分について検定をくりかえし行い、院内倫理委員会で審議され承認を受けた薬剤です。

メチオニン-PET/CT検査の概要

 メチオニン-PET/CT検査では、メチオニンという、ごくわずかな放射性同位元素を含んだ中性アミノ酸によく似た薬剤を静脈に注射します。その後、脳などに集まる様子を撮影して、悪性腫瘍の有無・範囲などを調べます。腫瘍細胞は正常組織に比べてメチオニンなどのアミノ酸をさかんに細胞内に取り込みます。この性質を利用して、メチオニンが多く集まる場所をつきとめ、発育の速い「腫瘍」を発見します。撮影中は仰向けのまま動かずにじっとしていただく必要があります。
検査全体の所要時間は2時間程度です。
 PET検査はすぐれた検査法ですが、完璧というわけではありません。腫瘍の発生部位や種類によっては、他の検査のほうが有用な場合もあります。良性疾患にもメチオニンの集積が認められる場合もあります。腫瘍細胞の占める割合の少ない腫瘍は検出されない可能性があります。また、数ミリ以下の小さな腫瘍は装置の解像度の限界を超えるため発見が困難です。臓器の生理的な機能によっては正常でも薬剤が集まる場合があります。
 
自動車事故対策機構
千葉療護センター
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自動車事故による、脳損傷で重度の神経症状を後遺した慢性期の患者さんを専門に治療する病院です。


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